最近は大谷翔平選手の大活躍のおかげで、メジャーリーグ関連のニュースを聞かない日の方が珍しいです。その大谷選手が所属しているのがロサンゼルス・エンゼルスです。残念ながら最近は、2014年を最後にポストシーズンとは縁がありません。昨年は、”なおエ”なんて言葉まで流行ってしまいました。「大谷選手、2本のホームランを含む8打点の大活躍!”なおエ”ンゼルスは延長戦の末敗れてしまいました!」という感じで、大谷選手の活躍は報われず、エンゼルスが敗れてしまうという状況を揶揄した言葉です。
そんなエンゼルスですが、最近のチームで例えるなら、アストロズのような常勝球団であった時代もあります。2002年にはワイルドカードから勝ち上がり、ワールドシリーズまで制覇しました。2004、2005年と地区2連覇、2006年は2位でしたが、2007年から地区3連覇と、アメリカンリーグ西地区においては、まさに盟主とも呼べる球団であったのです。
いったい何故エンゼルスはこんなに弱くなってしまったのでしょう。港間で取りざたされている理由としては、オーナーのモレノが金を使わない(FAで大物選手を獲得しない)、若手が育たない(他球団にとって魅力ある若手選手がいないので、大型トレードが成立しない)、などが挙げられています。
ケチと評判のモレノオーナーですが、実際のところそれほどシブチンというわけではありません。2022年のチーム総年俸は全30チーム中9位で、ブルージェイズやアストロズ、カージナルスよりもお金を使っています。今年も、超大物というわけではありませんが、昨シーズン15勝をあげたタイラー・アンダーソンや、ロッキーズで抑えの経験もあるカルロス・エステベス、昨シーズン28本のホームランを打ったユーティリティのブランドン・ドゥルーリーに、通算157本のホームランを放っている強打の外野手ハンター・レンフローを獲得しています。GMのミナシアンいわく、まだ補強は終わっていないとのことなので、更なる戦力アップが見込めます。
エンゼルスにとって、今年のオフにFAで移籍が噂される大谷選手を引き止めるためには、最低限プレイオフ進出が必要です。万が一昨シーズンのように、7月の移籍期限までにプレイオフ進出を諦めざるをえない成績だと、大谷選手のトレードが現実味を帯びてくるでしょう。大谷ファンとしては、やはり大谷選手の活躍でチームが勝ってこそ、心から喜べるというものです。大谷選手やチームメイト、エンゼルスファンと、ヒリヒリする9月を共有したいものです。
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