最近日本でもようやく認知されて来た、代理人制度。簡単に言うと代理人とは、入団や移籍における球団との契約交渉等、面倒なことを選手の代わりに行ってくれる人です。日本で一番有名なメジャーリーグの代理人といえば、スコット・ボラス氏ではないでしょうか。最近だと、オリックスの吉田正尚選手の代理人として、レッドソックスと5年総額9000万ドルという、巨額契約に成功しました。その他にも、カルロス・コレアやサンダー・ボガーツ等の有力選手を多数抱えており、契約金額の5%が手数料だとしたら、今オフだけでも10億ドル以上の契約をまとめたので、日本円だと60億円を超える収入ということになります!
球団とタフな交渉を行うボラス氏は、球団にとっては相当面倒な存在ですが、選手にとっては頼もしい限りです。そんなボラス氏ですが、元々メジャーリーガーを目指した野球選手でした。マイナーで4年過ごしましたが、怪我でメジャー昇格を諦めて引退したそうです。その後弁護士の資格を取得し、現在に至ります。
ボラス氏の特徴は、各選手のデータを細かくまとめて、数十ページに及ぶ膨大な資料を武器に、妥協を許さない強引な交渉で高額契約を要求し、不満なら交渉不成立も辞さないという態度だそうです。高額契約至上主義だと非難する人も多く、お金以外の部分で選手に寄り添っていないという非難もあるようです。
日本のプロ野球では、日本弁護士会所属の弁護士かメジャーリーグ公認の代理人しか代理人になれず、1人の選手としか代理人契約ができないので、代理人業という仕事としては成り立たないですね。メジャーリーグ公認の代理人だって、1人の日本人選手だけにかまっていられませんので、現実的には日本の弁護士が依頼された仕事の1つとして請負う事しかできません。あり得ない話だと思いますが、ボラス氏がロッテの佐々木朗希投手の代理人になり、球団にメジャーリーグ移籍を認めさせる交渉をするのを見てみたい気もしますが、恐らく世間は非難轟々ですね。
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